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『食生活と身体の退化』②
みなさん、こんにちは!
京都市北区、北山にあります小佐々歯科診療所の副院長の康です?⚕️
今回は前回(記事はこちら)の続き。
プライス博士の著書『食生活と身体の退化』の後半を述べていきます。
後半と言ってもすごく分厚い本ですので、
また追加で情報を発信していくかもしれませんが、
とりあえず今までのまとめたものをお話しさせていただきます?
前回の①を読んでいただいて、みなさんどう思われましたか?
今まで当たり前にあった周りのものが、
「え、実はこれって、体にとって悪いもの…??」
と考えた方もいらっしゃるのではないかなと思います。
まさに私がそうでした?
私はもう何年も前から甘いものとコーヒーが大好きなので、疲れた時はいつもちょっと食べていたのですが、
プライス先生の本を読むと(まさに甘いものとコーヒーを飲みながら読んでいた。笑)、
「そもそもこれって…」
と思ってしまうんですね…。いいことか悪いことかはさておき。
ですが、そのように、
・「当たり前」というものはない
・本当に体にいいものを摂るには自分で選んで行かないといけない
という考え方は大事だなと実感できました。
無意識が一番怖い?
では今回は内容の後半にいきましょう❗️
伝統的な食事って?
そもそも伝統的な食事とは、現在の食事とどのように違うのでしょうか???♀️
なんとなくイメージができると思いますが、もちろん各民族で文化も違えば食習慣も違います。
プライス博士が調査した伝統食は多種多様であったそうです。
海産物が中心のもの?
家畜に依存したもの?
野生の動物?
乳製品?
全く植物性のものがないものもあったり
果物がたくさんあったり?
野菜中心であったり?
穀物豆類のあるものもあったり…
その中でも
生が中心であったり?(ビールのことではありません?)
しっかりと火を通すところもあったりと…
本当にさまざまだったそうです。
自分の食生活が基準となっていれば、
「え、こんなのも食べるの…?」というものはたくさんあったでしょう?♂️
そして、次が大変重要なことなのですが、そんな多種多様な伝統的な食事にも共通点は多くあったそうです。
いずれの食事にも、
白砂糖や精白粉
缶詰
加熱殺菌した牛乳やスキムミルク
精製した植物油
はなかった。
とのことでした。
そして、どの食事にも
何らかの動物性食品や塩は必ず入っていたそうです。
未開の民族集団の保存方法としては、乾燥、塩蔵、醗酵があり、
それらは保存をしていけば、どんどん栄養価を増すものでした。
そして、プライス博士は伝統食を分析したところ、
当時の平均的アメリカ人の食事に比べ、
ビタミンやミネラルの含有量は最低でも4倍❗️
更に、動物の脂身にあるビタミンAやビタミンD、脂溶性ビタミンは最低でも10倍‼️あったとのことです。
ビタミンやミネラル量は完敗です。
というか、逆に現代の食事はミネラルは本当に足りているのか??ということが心配になってきます…
よく「1日に必要な栄養素」というグラフや数値がありますが、それらはそもそもどこを基準にした数値なのでしょうか?
この基準がもし伝統的な生活をしている民族と比較した時に、大きな差が出てくるのではないか?という疑問も出てきますね。本当に人間にとって必要な量なのかどうか
伝統的な食事というのは栄養価に非常に優れたものであったとのことです
出産に対する考え方
先住民族は「子を産む」ということに関しても、工夫がなされていました。
元気な子を産めるように、母体をしっかりと整えることをしていたそうです。
ある民族では特別な食事(しっかりとした栄養素を持った食事)を一定期間取らない女子には結婚は許されないといった規範を持ったところも多くあった。
そして、母親が子どもを産む間隔についてですが、一人産んだ後は、しっかりと栄養を蓄えるために、
次の子にしっかりと栄養が行き渡るために、十分な間を取っていました。
科学的に進歩しているわけではありませんが、何よりも子孫の健康を守るために子ども達に栄養の知恵を確実に伝えるようにしているのがわかります。
「出産に特別の考えもなく臨み、子供たちに精製した甘味の強い食べ物ばかりを与えている現代っ子の両親とは大違いである。」と本では述べられています?
これについても私たちは、そのような意識や知識は非常に少ないのではないでしょうか。
その具体的な期間や栄養について、もう少し教育もしっかりとサポートしてほしいですね。知らなかったーでは済まされませんね?
近代的な食事の子どもへの影響
両親が近代的な食物を取ることになれば、
生まれた子供にも、このような変化が起こる。と本には述べられています。
「ある障害が胎児期における母親の不適切な食事に直接関係づけられるのは周知の事実であるが、それは実は妊娠前の両親の少なくとも一方の身体的条件に直接関係している。」
私たちが今まで「遺伝によるもの」だと解釈してきた病気や身体の異常などは、
実は、食生活などで遺伝が妨害された結果起こったものであることが原因だったのかもしれません。
生殖細胞も身体の一部ですので、食べた物や取り入れた物から成り立っています。
それらの質が少なからず反映されるのは、理解できやすいですね。
不妊で悩んでいる知人も食べ物を改善すると、妊娠したということも聞きました。
体質は本当に食べ物が重要であると、ここでも理解できます。
先住民の多くは何千年もの間、同じ土地にあって健康を保持していましたが、アメリカ人はここ2~3世紀の間に、特にある地方では20から30年しか経っていないのに急速に健康が衰えてきている。という事実があります。
これについては、運動量の低下や精神的ストレスなどの多くの原因が考えられますが、「食事の変化」というのは関係は深いはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか!?
私自身、この本を読んでみて感じた正直な感想は
「もう周りの物、何も食べられへん?」
です。笑
このように極端に考えすぎることはないですが、
食べ物に関してはきちんと意識する習慣は大事だと思います。
コンビニで商品を手に取ってみながら、
「これが私の一部になるのか…」
と一旦考えてみるのはいいことかもしれません。
子どもさんにはすくすく健康に育ってほしいですよね
そのためには食べるものの質というのはしっかりと考えないといけないなと思います
子どもさんが人工甘味料や添加物が入ったお菓子を何回も欲しい欲しいと駄々をこねても
きちんと「これ以上はだめだよ」と伝え、しっかりと守ってあげることも子育てではないかと思います。
最後に本からの引用です
カレル博士『人間、この未知なるもの』
「伝染病による死者の数は大いに減少してきた。だが、退化に関連する種々の病気が元で死亡する者は、依然として大きな割合を占めている。」
科学の進歩は非常に大きな恩恵がありましたが、
その代償として、昔はなかった多くの病気が生まれました。
身の回りの当たり前を、少し違った目線で見てみるのも大事なのかもしれません。
かなり分厚い本ですが、是非一度見ていただきたいなと思う本です。
是非一度手にとってみてください?
それでは今日はこのへんで?♂️