お子さまの歯は構造的に大人と比べるとまだ未熟で柔らかい状態なので、虫歯になりやすいです。

そんなお子さまの歯の表面にフッ素を塗布することで構造を強化し、結果的にむし歯になりにくい歯にします。

歯の再石灰化を促進する
初期むし歯とは、穴が開いたむし歯になる一歩手前の状態です。見た目も健康な歯と変わらないので見落としがちです。そんな初期むし歯はフッ素を取り入れることで、溶けてしまったエナメル質を元に戻す働きをします。そして歯が強化されます。これを「再石灰化」といいます。初期むし歯の場合、フッ素だけで改善することもあります。

むし歯菌を抑制する
フッ素には高い抗菌作用があり、むし歯菌の増殖を抑え、むし歯菌によって出される酸の量を抑える効果があります。

フッ素を塗布した後しばらくの間（３０分〜１時間）は、フッ素を歯に浸透させる必要があるため、1～2時間はうがいなどはせず、食事も摂らないようにすると、よりむし歯予防に効果的です。

原則として、歯が生えたらすぐに塗るのがよいでしょう。生えたての乳歯や生え変わったばかりの永久歯は柔らかいので、唾液に含まれるフッ素やカルシウムを取り込んで固くなっていきます。とはいえ、すぐに塗らなければいけないというわけではありません。遅くても上下の前歯が生えた頃に塗布することを推奨します。大切なお子さまの歯を守るためにもフッ素塗布は必ず行いましょう。
フッ素は歯を硬くし、虫歯になりにくい状態にしますが、絶対に虫歯にならないわけではありません。仕上げ磨きもしっかり行い、定期的な歯科検診を推奨します。

フッ素塗布がもっとも効果的な時期は、歯の表面のエナメル質がやわらかい0歳から15歳までとされています。しかし、実際にエナメル質が完成するのは25歳くらいと言われていますので、硬くて丈夫な歯にするためには25歳くらいまで塗った方が良いと言われています。
またフッ素は歯を強化するだけでなく抗菌作用もあるので、当院では大人の方にも定期検診の際に塗布しています。

3ヶ月に1回程度を推奨しています。
乳歯やお子さまの永久歯は柔らかいので、何度も塗る必要があります。またむし歯になりやすい為、むし歯を防ぐための定期検診や歯磨きチェックが必要なので、そのタイミングに合わせてフッ素塗布も行っています。